私の問い
わたしの問いは「なぜ山形のこけしは最初に赤が目に入るのか」です。なぜなら、青森のこけしは、黄色や緑が最初に目に入ってくるから、そのちがいが気になりました。
検証前の仮説
私が思うに、山形のこけしが赤が最初に目に入ってくる理由は、赤を主に使っているからだと思います。なぜなら、県の花である紅花を描いている印象があるから、花の部分を目立たせるために赤を使っているからだと思います。
検証結果
「紅の蔵」に行ってこけし展をみてきました。伝統こけしとは、伝統的な模様を描いたものであり、代々受け継がれた系統を守って製作されたこけしのことです。現在、そのこけしは12系統と言われていますが、全て東北地方のみに発生したものです。東北にしかないことや、こけしの系統を守って作られていることを知らなかったです。次に、山形系と鳴子系の違いについて話します。山形系のこけしは、山形県山形市ではじまり、米沢市や天童市などでも作られています。頭は小さく、胴は細くて、桜や4弁の梅の花の模様のほか、県花の紅花が描かれたものも多いです。鳴子系は、胴が太く、肩と裾が張り、中央部がややへこんだ弓形の形状です。模様は華麗な菊や楓を描きます。頭は胴よりもやや大きめで、御所人形のような前髪が描かれています。このように、山形系と鳴子系では、胴の太さや描かれているものに違いがあります。山形系も鳴子系も、どこか似ている感じがするので、どちらも見慣れているなと思いました。紅の蔵のスタッフさんにインタビューして分かったことは、こけしの体に赤が入っているのは、昔は女の子の色=赤だったことが関係していると思う、ということです。また、髪などにも赤がたくさん入っているのは、赤は魔除けの色だからということも話してくれました。
ところで、こけしが作られたのは、冬に農作業の仕事がない人が、女の子のおもちゃとして作っていたそうです。天然痘の身代わりとして、母親が家においたり、子どもに持たせていたりしていたのではないかとも話してくれました。赤が女の子というイメージはあったけど、魔除けや天然痘の身代わりとしても活躍していたのは知らなかったので、紅の蔵に行ってよかったです。
なぜの山形のこけしは、赤が目に入るのかという問いの答えは、こけしは女の子をイメージして作っているから、イメージカラーの赤が使われていることと、こけしがよく作られていた時代に流行していた天然痘の魔除けや、身代わりとして赤を入れていたからということです。こけしのことを調べてみたら、新たな問いも浮かんだので、下で紹介します。
参考にした図書・サイト
図書:やまもとゆみ 2013『乙女の玉手箱シリーズ こけし』グラフィック
インタビューした人:tsunaguさん
紅の蔵さん
次に取り組みたい問い
私が次に取り組みたい問いは、「なぜ男の子をイメージして作られたこけしはないのか?」です。なぜなら、天然痘は男の子もかかる病気なのに、女の子だけをイメージして作られたこけししかなさそうだから、不思議に思いました。二つ目は「こけしはなぜ色々な形や表情をしているのか?」です。なぜなら、体が丸いこけしや、よく見る形のこけしや、細いこけしがあるのと、顔も、目が小さいこけしや、目が大きいこけし、目にハイライトが入っているこけしまで、色々なこけしがあったからです。
written by なつめ(小学4年生)